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低所得者の金融ニーズの救い上げか。給料前借サービスについて [労働]

給料の前借・前払いサービスに関する記事が印象的だったのでシェアします。

(参考記事)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171118-00006978-bengocom-soci

労働者にとって、手持ち現金が無いときに、すでに働いている分の給料を計算して受け取れるのは、ありがたい話です。労使の合意があれば可能なこの仕組みですが、一方で、手数料などが天引きされ、実質的には利息と同じような運用がされているケースがあります。その場合、給与の前払いではなく、事実上の借金として、労基法や貸金業法などに抵触する恐れもあり、注意が必要です。

ところで、このようなサービスの背景の一つには、低所得者向けの低利金融サービスの不在があると思います。低所得者が生活コストを下げるために投資するには、一定のまとまった金額が必要です。しかしその資金調達には、消費者金融やカードローンなど、比較的高利の手段しかなく、そのため、生活コストが高止まりしがちな側面があります。

バングラディシュでは、主に農村の貧困層向けの無担保・低利融資を行っているグラミン銀行が、貧困対策などに大きな貢献をしたという理由で、ノーベル平和賞を受賞しており、ビジネスも順調だそうです。日本でも、低所得者向けの無担保・低利融資に一定の需要があるのではないかと推測します。

給料前借サービスの需要を丁寧に分析することで、低所得者向けの金融サービスの拡充と適正化が図られないものか、注目していきたいと思います。

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【フィクション】崩壊の予兆 [フィクション]

現場は憂いていた。
最近の本部は、おかしい。

まず、業務の量が等比級数的に増えた。
明らかに不要と考えられる業務も、消化を余儀なくされた。
また本部の指示は不規則で、しばしば急な業務に苛まれた。

また、業務の中身も変わった。
処理が困難なものや、危険を伴う業務が増えたのだ。
特に、劇物の取り扱いには悩まされた。

さらに、過誤に基づく本部の指示さえあった。
業務がないにもかかわらず、作業の指示がくるのだ。

本当に、休む間もない。

それでも現場は粛々と業務の処理にいそしんだ。
ただ、現場の能力にも限界がある。
業務が滞ったり、事故が頻発したりした。
かような現場の状況は、確実に、
組織全体の機能を低下させた。

現場は散発的に本部に陳情を行い、
陳情は徐々に激しさを増していったのだが、
本部の指示が改まることは、なかった。

本部は、おかしい。

現場には少しずつ絶望の気配が漂い始めた。
作業をサボタージュする者も出て、
その徒党は日々増加し、無視できない規模となっていった。

もうこの組織も、長くないかもしれない……



ある日男は、医師の診断を受けた。

男は有能だった。
昇進するたびに付き合いも増え、酒量は増した。
また飲んだ後、深夜に食べるラーメンは、男の大好物だった。

仕事の責任は重く、ストレスを感じることもしばしば。
そのためか、最近、胃が痛くなることがあった。

胃だけでなく、実は体調全般もよくなかった。
男はそれを、自分の年齢のせいだと思っていた。

周囲のすすめもあり、
男は3ヶ月かけてスケジュールを調整し、
ようやく、医師の診断を受けることにしたのだ。

診断結果は、

末期の胃ガンだった。

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せせり、ほじくり、すすり、噛む [食べ物系]

蟹を食らうのが好きなのである。

子どものころ、たまに父が茹でてくれた毛蟹。
太宰治と壇一雄が新宿の夜店で買ってバリバリと立ち食いしてたという毛蟹。

真っ赤に茹で上がったごんぶとい足のタラバガニや、流麗な肢体のズワイガニ。

ワタリガニならば、炒めても良いし、タイ料理や中華料理にある春雨と蒸した一皿も佳。
韓国料理のケジャンも捨て難い。

養老の瀧の980円の蟹セットも馬鹿にならない。

そんな中、新宿の中華屋、上海小吃で食う上海蟹も、趣があってよい。
紹興酒漬けの酔っ払い蟹も悪くないが、やはり圧巻は蒸し蟹だ。

拳を一回り大きくしたくらいの蟹が運ばれてくると、湯気の香りにすら心躍る。
何の変哲もない白い皿に鎮座した、ほの赤いそのお姿の神々しさ。

こちとら、颯爽と襲い掛かり、そんな湯気立つ蟹を無慈悲に解体する。

甲羅を剥ぎ、まずは裏側にこびりついた味噌を箸でこそげ取り、なめる。
次に半分に割り、黄色く輝いた味噌部分にむしゃぶりつき、すする。
素晴らしいコクと香りに脳内は早々に降伏してしまい、蟹味に占拠される。

普段はあまり美味いと思わない紹興酒だが、
蒸し蟹の味噌のコクと合わせると、無双。

胴体部分の身をすすり、噛み砕き、せせり、ほじくった後は、小さな足も丁寧に噛み砕き、
ほじくり、すすり、味噌のコクとは異なる清浄かつたおやかな旨味を堪能する。

紹興酒は、ここでも蟹のよき友だ。

いつしか、蟹の形は跡形も無く消えうせ、丼に白交じりの薄い赤色をしたキチン質が、
うずたかく積まれている。宴は終る。

可食部分が少ないにもかかわらず、とりどりの味があり、かつ楽しく手間もかかる蟹。
たぶん、紹興酒の酒の肴としては最良のものの一つだと思うのである。

そんなことをだらだらとしゃべっていたら、上海小吃の店長に、

「ゼイタクネー!」

と、ほがらかに笑われてしまったとさ。

蟹などと身分不相応なものを、ほんのときたま食べる機会の、有難さときたら。

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