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最高法規憲法を研究する憲法学。その現状と限界は? [政治]

国際政治学者が憲法学者について批判的に記述した記事がユニークだったのでシェアします。

【参考記事】
http://blogos.com/article/241398/

この記事を含む一連の記事で、筆者は、違憲審査権を持つ最高裁判所ではなく、内閣法制局や憲法学者の解釈が優先される現行の憲法解釈の議論に疑問を呈し、憲法学者に対し外交政策の研究を促しています。その見解には賛否あるでしょうが、他の法分野と比べ、憲法学が他分野と没交渉になりがちであり、よく言えば純粋、悪く言えば独善になる危険が多いことは、否定できないと思います。

例えば、ビジネス法の分野では、実務で使えない法解釈であれば、いかに論理的には美しくても、相手にされないでしょう。だから、研究者と実務家との真摯な意見交換が重要になります。程度はあれど、刑事法や行政法の分野も同じです(刑事法はやや怪しいかな。。。)。ところが憲法には、それを実際に活用している実務や現場が相対的に少なく、憲法だけで自己完結的に考えることも、不可能ではありません。

いきおい、憲法学の立場からは、憲法学内のみで正しいことが、そのまま、例えば安全保障問題でも正しいことだと主張されがちです。しかし、そこには軍事的な常識を含む、安全保障での研究の蓄積が無視されている懸念があります。憲法をもっと政治や経済に活かしていくには、憲法学者が他の専門家ともっと意見を戦わせ、憲法学の外へその主張を問うていくべきだと思いますし、我々も、憲法の専門家としての学識を敬いつつ、具体的な政策面におけるその限界について、意識しておくべきだと思いました。

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何をどこまで期待する?老いた豪腕小沢一郎氏 [政治]

安倍政権に代わる受け皿として、小沢一郎氏を軸に、小池百合子都知事を総理大臣として想定するという記事があったので参考までにシェアします。

【参考記事】
http://blogos.com/article/240152/?p=1

93年の細川政権、2009年の鳩山政権といった、非自民政権への政権交代の中心にいた小沢氏に、一抹の期待をしたい論調は、分からないでもありません。ただ、小沢氏が現在の政権交代の中心となるには、いささか難しいのではないかと思います。理由は、小沢氏周辺の人材不足です。

小沢氏の政治手法は、薫陶を受けたであろう田中角栄氏の、「政治は数であり、数は力、力は金だ」という言葉を地でいくものだったと思います。民主党政権時代、小沢氏は、いわゆる「小沢チルドレン」と呼ばれた議員たちによって数を確保することに成功し、加えて、多くの側近議員に囲まれていました。

しかし、藤井裕久氏をはじめとした実績ある議員が、次々に小沢氏の下から離れ、金銭スキャンダルもあり、徐々に影響力を失っていきます。その過程で、チルドレンや側近は、党内を説得することができず、世論の支持を得ることもできず、ただ大声を上げるのみで、結果的にあまりに無力でした。

結果だけ見れば、皮肉にも、小沢氏が得た「数の力」は、文字通り議員の頭数だけであり、議員個人の能力や個性を捨象したものだったのではないでしょうか。そのためか、小沢氏は、「数の力」そのものも失うことになって、現在に至るのではないかと思います。

ともあれ、小沢氏は、現代の日本政治史に残る政治家であることは、間違いないでしょう。その知見や手法には、反面教師的なところも含め、まだまだ学ぶべきところが多いはずです。小沢氏におかれては、いたずらに政権交代の「夢」を語るのではなく、自分の知見や政治思想を受け継ぐ後継者を、きちんと育て上げていただきたいと個人的には思います。

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適正な大衆運動のために。極左暴力集団の影響について [政治]

警察白書の記述を紹介した記事がユニークだったのでシェアします。

警察白書によれば、平成24年以降、反原発活動などの大衆運動において、極左暴力集団が影響力を行使していると指摘されています。また、警察庁の警備局長は、今年の国会において、沖縄の米軍基地反対運動の一部に極左暴力集団が確認されていると答弁しました。

極左暴力集団といっても、その主張や行動は様々ですが、組織内の内ゲバによる暴力事件やテロなどを引き起こしただけでなく、様々な未解決事件の被疑者の逃走を支援しているとされ、依然として、平穏な暮らしに対する脅威であり続けています。

もちろん、極左暴力集団が関与しているからといって、違法行為が無い限り、大衆運動そのものを摘発の対象とすべきではありません。しかし、極左暴力集団の関与が疑われる場合には、せっかく権力の行使を適正に批判する大衆運動であっても、それが国民の支持を広く得ることは難しいのではないでしょうか。また。極左暴力集団と大衆運動の目的は、究極的には異なるもののはずです。

そうであるならば、広い支持を得て大衆運動を成功に導き、法律や制度の改正に繋げるには、極左暴力集団の影響力をいかに排除するかが課題になってくるでしょう。従来、警察と様々な大衆運動とは利害が衝突するイメージがありましたが、実は、極左暴力集団の排除において共通する利害もあるのかもしれません。

選挙による間接民主制を前提とする日本でも、それを補完するものとして、デモや大衆運動は一定の役割を果たすに違いありません。民主主義の適正な運営を守るためにも、合法な大衆運動への極左暴力集団の浸透を食い止める必要があると思います。

【参考記事】
http://blog.livedoor.jp/kasumigaseki_soken/archives/50405713.html

そもそも論点は何?!加計学園問題について [政治]

加計学園への獣医学部認可の妥当性を巡る議論が活発です。10日には、国会で、キーマンの一人である前川元文科次官の参考人招致が行われ、与野党から質疑がありました。

個人的には、前川氏の天下りや出会い系バーに行ったことなどの行状には、興味がありません。また、総理や理事長がお友達であるかどうかも興味がありません。さらに、行政が歪められたかどうかというのも、圧力があったかどうかというのも、とどのつまりは当事者の主観であり、興味が湧きません。

また、獣医師の不足や偏在という政策課題については専門家でも議論が分かれており、愛媛への獣医学部新設が獣医師を巡る課題の解決に役立つかどうかについて、国民全員が一致するなどありえないでしょう。その意味では、究極的には政治・行政の政策判断にならざるを得ないはずです。

そうなると論点は、プロセスに違法性があったかどうかに収斂されざるを得ないのではないでしょうか。例えば、認可申請に対する贈収賄があった、選定過程で暴行・脅迫が行われた、などです。違法性があれば、法に則って関係者に責任を負わせる必要が出てくるでしょう。

もちろん、プロセスに不透明さが指摘されるのであれば正したほうがよいでしょうが、もし違法ではないのであればそれは法制度の問題であり、今後の制度改正や運用の参考にするべきではあるとしても、それを理由に後知恵で誰かの責任を問うたり、政権批判の材料にするのは、筋がよくないと思います。

今回の認可申請について、内閣府の国家戦略特区に関する議論では、議事録が公開されているにも関わらず、当時はほとんど報じられていなかったし、政治でも話題にならなかったと思います(議論になってたらすいません。。。)。つまり本件は、行政過程における調整で結論が出た問題のはずです。

もちろん、前川氏はじめ当時の調整に納得行かない人もいるでしょうが、違法性を行政訴訟で争うならいざ知らず、合法的な行政過程で決まったことを蒸し返したとしても、得るものは少ないのではないかと懸念します。

むしろ重要なのは、違法性が無い過程で決まったことを後知恵で議論するのではなく、内閣府はじめ今も政府の様々な会議で議論されていることに目をむけ、その過程にその都度意思表示をしていくことではないでしょうか。

【参考記事】
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170711-00000014-jct-soci&p=1

2017都議選雑感 [政治]

7月2日投票の都議選、結果が概ね出揃いました。混迷の豊洲問題に一応の方向性をつけた小池都知事を要する都民ファーストの圧勝であり、都知事選に続き、小池氏の勝負師としての強さを見せ付けた格好となりました。そのほか、公明党と共産党の堅調、自民党の歴史的大敗、存在感を失う民進など、注目を集めた選挙だったかと思います。

この背景には、国会議員のスキャンダルや閣僚の失言など、自民党の自滅が何より大きかったと思います。今回はあくまで都議選で、国政では自民党の勢力は磐石とはいえ、連立相手の公明党の発言力強化は否めず、早くも内閣改造の声が上がるなど、国政の政権運営にも影響を与えるでしょうし、長期政権となった安倍総理の後任を探る動きも水面下で出てきそうです。

一方都政では、小池都知事の政治手法には批判もあります。例えば、豊洲市場の移転を巡る一応の方向性は出たものの、安心を重視するあまり意思決定の時間とコストを空費しました。しかも豊洲と築地双方のブランドイメージを傷つける結果になり、行政の効率性を鑑みると必ずしも評価できるとは言えません。

しかし、今回の選挙結果を見れば、自民党の自滅があったとはいえ、小池都知事の手法に一定の評価がされたと判断すべきものでしょう。そこには、行政の効率性やビジネス視点とは異なる、政治のロジックがあることを個人的には感じました。

選挙で勝ち、都政への影響力強化はもちろん国政にも一定の影響力を持つであろう小池知事の今後は、政治のロジックだけではない、行政官としての手腕も合わせて問われることになるでしょう。安定勢力を得た都知事が政治の勝負師から行政の仕事師の顔を見せることが出来るか、引き続き注目していきたいと思います。

【参考記事】
http://www.nhk.or.jp/shutoken2/senkyo/