So-net無料ブログ作成
  • ブログをはじめる
  • ログイン
食べ物系 ブログトップ
前の5件 | -

夏は夜、ところてんはさらなり [食べ物系]

暑い日の夕暮れ時から夜にかけ、夕飯にはまだ早いけど小腹がすく、
そんなときに思い出すのがところてんなんである。

ところてん自体、大して味があるわけでも無いが、
のどごしのよい麺のような食感に、ほのかに海藻のにおい。

ひんやりとしたところてんに、酢醤油の鮮やかさと辛子の刺激を混ぜれば、
すする一口に、何ともいえない涼感がただよう。

美味いとか不味いじゃない、舌と喉と胃袋から全身に伝わる、感覚。

地域によっては黒蜜で食うところもあるようだが、食わず嫌いとして敬遠。
やはりところてんは酢醤油と辛子に限ると思いたい。

子どもの頃にもところてんを食べたはずなのだが、どうも記憶に無い。
記憶には無いが、なぜか、ところてんは夏の夕暮れの縁側が似合う、
そんな景色が刷り込まれているような気がする。

同じ縁側なら、ところてんに加え、キンキンに冷やした日本酒があると、
なおよい。あまり時間をかけず、ところてんをすすり、軽く引っ掛ける
といった感じが愉しい。遠くから、花火の音でも聞こえれば最高だ。

そんな愉快な妄想を抱きながら寝床の染みと化しつつある己の人生に、
一抹の涼感が訪れることを祈りつつ。

ところてん
すすれば涼し
夏の夜の
夢は花火と
失せにけるかな

nice!(0)  コメント(0) 

やや、夏を先取り [食べ物系]

先日、ふらり立ち寄った居酒屋でホヤが出ていたので、少し早いと思いつつ、
食らうことに。

そういえば、赤黒く丸く髭根のついた不思議な塊に包丁を入れてさばく父の姿を
見て、幼心に、こいつは食い物じゃねーな、という思いを強くしていた。

身の欠片を食わされても、正直生臭く、何が美味いか全く分からなかったし。

それが、だ。

橙色に怪しく輝く身を口に入れればほのかに潮の香りがして、弾力を噛みしめれば、
苦味にも似たコクが舌の根に染み入るように流れ込む。強力な、三陸系の海の味。
種類的には牡蠣に近いような旨味なんだろうけど、印象は全く異なる。

酢との相性もよく、付け合せられるキュウリとの色合いも素晴らしい。

口の中に微かに残る風味を酒で洗い飲み下すと、喉の奥を旨味が駆け抜け、
爽快感に近い何かを感じる。

いやはや。

小鉢の肉片をいとおしげにつまみ、ホヤの芳醇さに思いを馳せてしまう。

日本酒を覚え始めると、全体的に海産物の美味さが何割か増しになすのだが、
ホヤの場合はそれが顕著だったような気がする。

別に世の中にホヤが無くなっても困らないのは承知している。しかし、なくなったら、
日本の夏の楽しさが幾分か削られることになるのは、間違いなかろう。

などと、少し早めの夏の話。

nice!(0)  コメント(0) 

筋子慕情 [食べ物系]

たおやかないくらのつぶ感もよいが、酒肴には、
塩のガンぎまった筋子がよい。

箸でひとつまみ、口に放れば、目が覚めるようなしょっぱさに、
滑らかな皮の感触。

粒の微かな抵抗を噛み締めれば、じんわりととろけ、溢れ、広がる旨味、
そして塩味。

いくらもそうだが、筋子の旨味も、親魚の旨味と香りをしかと伝えつつ、
それを濃縮したような、贅沢な存在。

塩味と旨味の余韻が残る口の中を酒で洗えば、塩で引き締められた粘膜がやわらぎ、
筋子の旨味が溶け、酒は文字通り甘露に変わる。

確かに筋子でさけを飲んでいるはずなのに、筋子の美味さだけではない、
酒の美味さだけではない、何かしら別の体験へと進化する。

しょっぱさともったいなさが競い合い、おずおずと、
十分な間をあけて、箸をつけ、ついばみ、口に放り、噛み締め、酒を飲む。

惜しむらくは、肴の量に比べ、ついつい酒の量が過ぎること。

でもまあ、毎日筋子で飲むわけではなし、たまにはそんなことをしても、
バチは当たらんだろうとたかをくくる。

たちまちに
四合瓶の酒失せて
小鉢の底の
筋子ひとかけ

nice!(0)  コメント(0) 

さらば、正宗 [食べ物系]

◆東京23区内で最古の酒蔵・小山酒造が廃業へ

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180130-00010002-biz_shoko-bus_all

言わずと知れた北区の銘酒「丸眞正宗」。

赤羽で飲むとき、例えば、丸健水産でおでんをつまむときなんかは、丸カップは
必須だったし、まるますやで鰻の白焼きを味わうときには、正宗の生酒が常。

そういえば、浅草伝法院通り、大黒屋の酒も丸眞正宗であり、ころものもったりした
天ぷらの油を酒でぬぐうのは、そこはかとない快楽だった。

さらにいえば、先日ご招待いただいた知人の結婚披露宴で出た酒も、丸眞正宗であり、
非常に楽しい思いをさせていただいたものだ。

「ワインと豆腐に旅をさせちゃいけない」(山岡士郎)

そんな言葉は日本酒でも当てはまると思っていて、東京で飲むなら、北区の丸眞正宗は、
地方の有名銘柄に決して引けを取るものでは無かろうし、実際飲んでみてもそう思う。

そんな正宗が、どうやら無くなってしまうらしい。

時の流れといえばしょうがないのかもしれないが、寂しさを感じざるを得ない、そんなニュース。

風のうわさによれば、「丸眞正宗」の名前はどこかの酒造メーカーが継ぐとの話もあるが、
よくわからない。

せめて、丸眞正宗の思い出を大切にしようと思うのである。

nice!(1)  コメント(0) 

アイデンティティクライシス、中本 [食べ物系]

個人的な好みだが、、やはり中本は味噌タンメンが一番美味いのである。

野菜と豚肉の炒め煮が乗った味噌味のラーメン。なまじ北海道系の味噌ラーメンよりも、
遥かによい。店によっては、麺を豆腐に替えることもでき、そうすると、味噌タンメンは実に
滋味深い豚汁のようなものにメタモルフォーゼする。

当然、辛くなく、実に良い。

そもそも、辛いのが得意なほうではないのである。

北極などは言わずもがな、普通の蒙古タンメンも、辛くて美味さを感じる前に力尽きてしまう。
そして食った数時間後から、たいてい腹が痛くなる。身体に悪い。

それにだいたい、あの麻婆豆腐が美味いとはあまり思えない。麻婆豆腐なら、川香苑など、
山椒が利いたものが好きだが、蒙古タンメンの麻婆豆腐に比べたら、丸美屋の方が美味い
とすら思ってしまう。

蒙古タンメン好きには、申し訳ない。

とはいえ、やはり味噌タンメンは好物であり、たまに訪れる中本。

蒙古タンメンがアイデンティティであるにも関わらず、どうもそこには魅かれないが、
中本自体は嫌いにはなれないのである。

年内もう一回くらい、行ってみようとは思っているのである。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:グルメ・料理
前の5件 | - 食べ物系 ブログトップ